中楠です。

 私は子供の頃からドラムを結構真剣にしていました。その過程の中で体の動かし方や人体・思考の面白さに惹かれ「人間」というものを勉強するようになりました。中学二年生の時にぎっくり腰をしてしまい、そこからは腰痛との戦いで、いかに身体を効率よく動かせるか?回復力を上げるためにはどうすればいいか?自己流で学んでいました。

 そんな中、20代前半に交通事故に3回も合うという幸運に恵まれました。この事故によって私は、各種の骨折、しびれ、不調に数年悩まされることになります。自分が治療される側にたって、治っていく過程を体感している時に痛感しました。

 

「自分が施術する側に立てばかなりうまく出来るんじゃないか?人の役に立てるんじゃないか?」

 

 それまで身体の構造や使い方をさんざん勉強していた私は自信と自負がありました。そこで20代半ばにして一念発起、整体業界に入りました。初めは私も皆さんと同じように整体学校を探していました。数ある整体学校の中から重んじたのはやはり「基礎を大事にしているか」ということ。卒業後は都内の企業に就職。50年以上治療院を経営し、私が入社した時は全部で8店舗。整骨院・整体院・鍼灸院・デイケアと多岐にわたっていました。私が配属されたのは全店舗で断トツの売り上げをあげていた治療院で、院長が現場のナンバーワン、すべての店舗の統括もしている大変忙しいお店でした。下積み生活が始まりましたが、正直最初は結構きついものがあり、練習で1触り毎に「違う。」と否定される毎日でした。そんな中、失敗を繰り返しながらも勉強し、研鑽を積み重ね、患者さんにも信頼されるようになりました。現場の人間はほぼ何らかの国家資格を持っていますが私はあえてとりませんでした。理由はありますが、自身の信念に反していたので。その中でも数年が経ち、芸能人やトップアスリートが通うような現場でも勉強をさせて頂く機会にも恵まれ、自信も実力もつけていきました。そして、入社してからの私の目標。

 

      「総現場トップの数字をたたき出している院長の数字を超える」

 

全店舗中断トツの成績を上げていたお店で、かつ院長が一番数字を出していました。その院長を数字の上で超える。約60人いる治療家の中で、国家資格を有しない私が、下から数えたほうがはやい新しく入社した私が、ほかの先生達をごぼう抜きにして最速最短で頂点をとる。それが自分の中での「独立」の条件でした。

 

3年が経つ頃、特別な現場での勉強の成果もあってか、思いの他その日は早く訪れました。施術数・患者数、ともに院長を抜いて私が一番になりました。それからは自身の施術と後進の指導に明け暮れる毎日。また、独立に向けての準備期間でした。

 

そして2014年8月8日、、晴れて鎌倉にお店をオープンすることができました。

 

今では手前味噌ですがそこそこ忙しくさせてもらっています。

 

そこで次のステージとして教える業の再開をしようと考えたわけであります。

 

この業界は技術があれば成功するとは限りません。

 

クライアントも人間です。

 

総合的に施術家として選ばれる方法を身に付けなければいけません。

 

技術だけでなく、そういった点も共有出来ればと思います。